First Nation Territory

   オンタリオ湖の近くに住んでいると

   南北に移動するときに 時々出くわす踏切

   二種類の路線が東西に伸びていて

   貨物と旅客列車がそれぞれ走っているようだ。

   だけど車移動が基本のカナダの田舎生活。

   こっちに来て丸一年、公共の乗り物に乗ったことがない。

   田舎すぎて 路線バスさえ無く

   時々出かけた先の町で チラッと見かけるくらい。


   こんな生活の中 一番目にする機会が多いのが

   貨物列車。

f:id:KijiB-co:20160531113836p:plain


   一度引っかかったら 待つしかない。

   連なる車両数がやたら多くて 速度がえらく遅いので

   迂回しても そっちでまた引っかかる。

   そこで皆 ひたすら待つ。

   
   まあ これも仕方がないと諦め

   向かう場所は First Nation Territory

   ファーストネイションとは

   アメリカで言うところの ネイティブアメリカンのこと。

   テリトリーは居住区。

   日常会話では 「リザーブ」と呼ぶ人がほとんど。


   ここでは大型スーパーのような商業施設は無く

   代わりに小型の雑貨店 兼 タバコ屋さん、ガソリンスタンドや

   個人経営のレストランなどなどが点在している。


   そして消費税が全て免除 ガソリンも割安。

   煙草は普通に街中で買うより種類も豊富で

   値段が信じられないくらい安い。

   その代わり 安値のものは 味にワイルドなクセがあり

   買う度に味が違い 美味しかったり不味かったり

   差が激しい。

   味を我慢できさえすれば

   最安値ので 1970年代の日本の主要ブランド程度の

   格安お値段。

   普通なら 一箱25本入りでCD$11前後。

   日本での一箱20本入りと換算すると 大体¥800くらいか。

   これでは厳しすぎる。

   一度は禁煙もやむなしかなと思ったが

   去年Qちっぷの友達が

   少し遠いけど リザーブに行けば安く買えるよ

   と教えてくれて

   Qちっぷは煙草吸わないけど 割安ガソリン入れられるし

   それ以来 渋々ではあるが

   リザーブまで通ってくれるようになった。


   煙草でも何でも 切れたらサンダル履きで

   ちょっとそこの自販機まで と言うわけにはいかない。

   そのおかげで 自然にセーブするようになり

   やめない代わりに本数は激減したので

   今のところ これで良しとしている。


   今日はそのワイルドテイストの仕入れ日なのだ。

   何軒かのお店を試したあと

   一番感じが良くて通い始めたお店の

   玄関先の広告付きベンチ。


f:id:KijiB-co:20160531113905p:plain


   入り口付近には レトロな看板が飾ってあって

   これを眺めながら いつも一休みさせてもらう。


f:id:KijiB-co:20160531113933p:plain


f:id:KijiB-co:20160531113954p:plain



   最後にこれ 一番気に入ってる眺め。


f:id:KijiB-co:20160531114020p:plain


   実は どのお店でも殆ど

   典型的なネイティブっぽい顔立ちの人を見ることがない。

   居住区と言っても

   ガソリンスタンドと小規模商店が多い地区なだけ

   ってくらいの差。

   なので 毎回立ち寄るここで

   リザーブに来た気分を味わって帰る。

   バイトのお姉さんが時々

   コーヒーをタダでおご馳走してくれたりもする。

   居住区万歳!